中国におけるスーパー・コンビニ業界の動向/後編

2019.11.22
  • 業界トピックス
  • 中国(Greater China)

本編は前編の続きです。
中国におけるスーパー・コンビニ業界の動向/前編はこちらから

 

3.中国コンビニ事業概要
 

中国コンビニ事業の市場規模

  • 2018年の中国におけるコンビニ店舗数は12.2万店舗に達し、売上規模は2,264億元(約3兆6,200億円)となり、昨年度より19%増加した。
  • 中国におけるコンビニ上位10社の店舗数シェアから見ると、上位4社は中国系ブランドである。

 

中国におけるコンビニの分布

  • コンビニの地域分布は沿海地域や大都市に集中しており、西部内陸地域への展開は遅れている状況にある。上海と広東省には5,000店舗以上あるが、他の地域はさほど多くない。
  • CCFAによる中国主要一線、二線都市へのサンプル調査によると、2017年に調査した36都市のうち、22都市のコンビニ店舗数の成長率は二桁を実現し、最も成長率の低い都市でもプラス成長となった。

 

中国系コンビニの進出状況

  • 中国系コンビニは、本社所在地域でのドミナント戦略を取っている。
  • 上海では参入業者が多く、競争が激化しているとみられる。
     

 

日系コンビニの進出状況

  • 日系コンビニの事業展開は主要都市に集中し、大手3社それぞれで重点地域が異なる。
  • 北京・天津地域はセブンイレブン、上海を中心とする華東地域はファミリーマートが強い。ローソンは、成都・重慶の西南地域への進出が一番早かったが、広東地域は出遅れ気味である。
           

 

4.業界トレンドと中国成功事例
 

トレンド①:中国大手IT企業による小売業界への参入

  • 中国大手IT企業が資金力や技術を強みに、小売業界へ参入している。百貨店・スーパーをはじめ、無人コンビニや生鮮ECなどの新業態への参入、事業拡大が進んでいる。
  • 現在、小売業界にはAlibaba系やTencent系の企業の存在感が急速に高まってきている。
     

 

トレンド②:オンラインとオフラインが融合する新業態の誕生
トレンド③:即食食品・PB商品の強化による差別化

 

 

成功事例①:盒馬鮮生(Hema Fresh)_中国ニューリテール代表

  • 盒馬鮮生はAlibaba傘下の生鮮スーパーであり、2016年の1号店開店から2019年7月時点までに、22都市で計151店舗を展開している。
  • 盒馬はオンライン(EC販売+宅配)とオフライン(スーパー+飲食店)が融合する新業態の代表的存在であり、従来のスーパーとは異なる特徴を有している。
     

 

成功事例②:便利蜂_コンビニ+シェアリングエコノミー

  • 便利蜂は2017年2月の1号店開店以来、すでに600店(2019/1時点)に達し、2019年内に1,000店舗達成を予定している。
  • 便利蜂はコンビニとシェアリングエコノミーの融合、オンラインとオフラインの融合に特化している。
     

 

おわりに

  • スーパーやコンビニの分布にはバラつきがあり、大都市及び東部沿海地域にはすでに集中しているが、内陸及び農村部市場は今後成長余地が大きい。
  • ECの急成長は従来形態のスーパー・コンビニの脅威になるが、将来的に小売業市場で発展するためにはオンラインとオフラインが融合するO2O業態を取り込むことがキーポイントになる。
  • 日系スーパーは新業態が次々と現れる中国市場での生き残りが今後の課題である。
  • 日系コンビニは現時点においては知見やノウハウにより優位性を有しているが、成長と変化のスピードの速い中国市場で勝ち続けていくためには、ビジネスモデルや経営方針の転換が求められる。

 

 

執筆:上海現地法人 山田商務諮詢(上海)有限公司

         (山田コンサルティンググループ株式会社 中国現地法人)

 

【メールマガジンご登録のご案内】

 

本レポートに関するご感想、ご質問は下記問合せフォーム、またはメールにてお寄せ下さい。

https://www.yamada-cg.co.jp/contact/

 

メールの方はこちら

global-support@yamada-cg.co.jp

 

PDFはこちら

  • 海外事業コンサルティングサービス内容
  • セミナー情報