ミャンマーで知財4法(商標法、工業意匠法、特許法、著作権法)が成立②

2019.11.27
  • 制度トピックス
  • ミャンマー

「従業員の発明は、誰のもの?」(職務発明、職務意匠)

従業員から「発明しました。」というメールが来たら要注意!

新特許法、新工業意匠法では、ミャンマーで従業員がその職務で発明をしたり、工業デザインを作成した場合、特許権や工業意匠権を申請する権利は、誰に帰属するのでしょうか。

このような職務発明、職務意匠については、会社に帰属し、会社が特許権、工業意匠権を申請できることが原則とされています(新特許法第17条(a)、新工業意匠法第19条(a))。

但し、発明を完成した旨、又は工業意匠を従業者が創作した旨の従業者の書面通知の送付の日付から6カ月以内に、会社が当該特許又は工業意匠の登録を申請しない場合には、会社による登録権の放棄とみなされ、従業者が当該特許権又は工業意匠権の登録を申請する権利を有することになります(新特許法第17条(b)、新工業意匠法第19条(b))。

そのため、従業員から「発明を完成した」「工業意匠を創作した」といった通知があった場合、会社として、その「発明」、「工業意匠」について権利を主張するか判断し、これを主張する場合には、通知送付の日から6か月以内に、登録を申請する必要があります。また、このような発明完成、工業意匠創作の通知を発したかどうかの争いを避けるために、事前に従業員と通知方法について合意しておくことが望ましいと考えます。

退職した直後の発明は、どうなりますか?

①雇用契約の終了後1年以内に完成された発明、又は創作された工業意匠について、②働いていた当時の業務の範囲で発明を完成又は工業意匠を創作していた場合には、会社が特許権、工業意匠権を申請できるのが原則です。但し、以下の場合は、従業員が特許権、工業意匠権を申請できる権利を有します(新特許法第17条(c)、新工業意匠法第19条(c))。

(i)会社が、完成した発明、創作された当該工業意匠について、権利を申請しないことに同意した場合

(ii)会社が、従業者の提出した証拠に反論できない場合、又は

(iii)発明を完成した旨、又は工業意匠を従業者が創作した旨の従業者の書面通知の送付の日付から6カ月以内に、会社が当該特許又は工業意匠の登録を申請しない場合

従業員が、指示されていない発明や工業意匠を作成した場合

従業者が完成した発明や創作した工業意匠が、会社の業務と関連し、会社の機器、データ又は技術を使用して創作されたが、会社の指示によるものではない場合は、雇用契約に別途規定されないかぎり、従業者のみがその特許権又は工業意匠の登録を申請する権利を有します(新特許法第17条(d)、新工業意匠法第19条(d))。また、従業員が上記で規定されていない発明を完成させ、又は工業意匠を創作した場合、従業員が発明の特許権又は工業意匠権を申請する権利を有します(新特許法第17条(e)、新工業意匠法第19条(e))。

以上が法律の規定ですが、会社と従業員の間に合意がある場合には、その合意の内容が優先します。そのため、まずは、特許権や工業意匠権の帰属について、会社と従業員の間で事前に合意しておくことが望ましいといえます。

 

 

 

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