
サステナビリティ
の取組
サステナビリティに関する考え方及び取組
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.サステナビリティ推進に向けた全体像
当社グループは、顧客企業の様々な課題解決を通じて、顧客企業の持続的成長の実現に寄与するとともに、社会全体の発展・振興に貢献することにより、「存在する意義のある組織」であり続けることを目指しております。2009年に制定した「心と行動の規範(コンプライアンス規程、実践指針)」の中で、当社の持続的成長に向けた基本方針を掲げており、全社に浸透を図るべく努めております。
また取締役会においても、サステナビリティを巡る課題への対応は経営の重要課題であると認識しております。現在、上記基本方針に基づき、重要課題(マテリアリティ)の特定について検討を始めており、準備が整い次第、適切に情報開示を行う予定です。持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するべく、重点的に議論を深めていくとともに、実効性のある監督が機能するよう努めてまいります。
(1)ガバナンス
当社は、当社グループ全体のコンプライアンスに関する統括組織として「グループリスク管理・コンプライアンス委員会」を設置しております。同委員会は、当社グループ全体に関わる具体的なコンプライアンス施策の検討を行います。当社グループにおけるコンプライアンスの推進状況をグループ各社からの報告等により一元的に把握することにより、実施状況のモニタリングを行い、その結果を定期的に取締役会及び執行役員会議に報告しています。
(2)リスク管理
当社は、サステナビリティ関連リスク(気候変動リスク及び人的リスク等)については、「全社的リスク管理」の枠組みに沿って、当社の経営に重大な影響がある他のリスクと併せてグループリスク管理・コンプライアンス委員会において一元的に把握・評価しています。重大なリスクとして特定されたリスクは、同委員会で施策の検討及びモニタリングを実施し、当社の取締役会及び執行役員会議において定期的に審議を行い、各部門への指示を通じてリスク事象の発生の回避を図るとともに、発生した場合は適切に対処してまいります。
2.人的資本経営への取組
(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
当社が持続的な成長を果たすためには、優秀な人材を確保することが不可欠です。
今後も厳しい採用環境が続くと見込んでおり、従前のように人員の量的拡大の継続は困難であると考えております。したがって、年齢・性別・役職等に関わらず「持続可能な働き方」ができる職場づくりを追求し、長期的なキャリア形成を支援していくことが重要だと考えております。上記を実現するため、以下の人材戦略基本方針を掲げ、社員と会社が一体となって継続的に改革に取り組んでおります。
本取組を推進する組織体制として、当社は、2022年4月に「人材戦略PT」を立ち上げ、責任者に事業部門の執行役員を任命し、人事部と連携しながら各種施策の検討やモニタリングを行う体制を構築いたしました。人材関連のリスク管理は、人事部を中心に情報収集・分析した結果を「グループリスク管理・コンプライアンス委員会」に適宜報告し、連携を図っています。また、同PTから、各種施策の内容及び進捗状況について、定期的に取締役会及び執行役員会議に報告しています。今後、各種施策の達成状況を確認するための指標とその目標を設定することにより、取締役会における審議のさらなる充実化を図ってまいります。
人材戦略基本方針
「安心して働ける職場」実現のために
「個と組織の持続的成長」実現のため、各人がライフステージに応じて、「家庭」・「仕事」・「自身の成長」のバランスをとって働き続けられる環境を整備する
「チャレンジし続けられる職場
(働きがい)」実現のために
当社社員が当社の文化や価値観に共鳴・共感し、常に高いレベルの業務・新たな業務に挑戦し、長期的に探究・成長できるフィールドを構築する
(1)「安心して働ける職場」を実現するための具体的な取組
・生産性向上と労働時間の削減
生産性向上にかかる課題と施策を各チーム及び個人単位で設定し、半期ごとにその効果の検証と施策の再検討を行っています。また、総労働時間(残業時間)の見える化や深夜残業時間帯のPCログイン制限など、各人が労働時間削減に向けて意識を高めるための取組も継続して実施しています。
・メンタルヘルスケアの推進
社員のメンタルヘルス管理の観点から、心身の健康状態を高頻度で確認する「パルスサーベイ(週1回)」や、組織状態を定量的に把握する「組織行動心理調査(年2回)」を実施しています。これらの結果を基に、必要に応じて人事部面談等を行うなどメンタルヘルス不調者の早期発見・早期対応に努めております。
・職場環境整備とコミュニケーション機会の創出
個別事情に応じて限られた時間内で効率よく仕事ができるように、リモートワークや時短勤務など様々な働き方が可能な制度を整えております。一方で、在宅勤務中心のメンバーに対して週1日の出社日を設けることで、社内の直接コミュニケーションを通じた新たな気づき・取組が生まれるよう、在宅勤務とオフィス勤務を組み合わせた最適な働き方を推進しています。
(2)「チャレンジし続けられる職場(働きがい)」を実現するための具体的な取組
・研修プログラムの充実
当社は、社員の「総合力(課題発見力)」「専門力(課題解決力)」「人間力」の向上を目的として、ビジネス分野だけではなく一般教養まで多岐にわたるテーマを取り上げた研修を多数実施しております。また、管理職全員を対象とした研修として、『バージョンアッププログラム』に継続して取り組んでいます。本研修では、各人が上司と相談の上、個別にテーマを設定し、業務時間(所定労働時間内)のうち年間100時間を自己の能力開発のための時間に充てることとしています。こうした取組が、顧客のあらゆる経営課題への対応、新たな事業・サービスの展開につながり、組織としての持続的成長に資するものと考えております。
・女性社員の活躍
コンサルティング業界は男性社会というイメージが根強くあり、当社においても、長らく男性中心の職場となっておりました。まずは女性の社員数を増やすべく採用を強化し、またフレキシブル勤務や時短勤務等の各種支援制度の導入・拡充を図ったことにより2017年以降の育休復帰率は100% となり、女性社員の比率は23.5%(2016年6月末)から40.9%(2023年3月末)と大きく増加いたしました。
このたび女性社員比率の増加、職種・役割に応じた新たなリーダー像の定義などの環境が整ったことから、3年後の女性管理職比率の目標を設定いたしました(具体的な目標は、後述「(3)指標及び目標」に記載のとおり)。今後多数の女性管理職を輩出できるよう、引き続き育成強化を図り、またそれぞれのビジネス人生において自己実現ができる環境を構築してまいります。
*比率は当社単体ベース
・専門コンサルタント職の採用・育成強化
当社では、コンサルティング業務のうち、データ分析やリサーチ業務を専門に行うメンバーを中心に「専門コンサルタント職」を設け、その採用・育成に力を入れております。現在160名(2023年3月末時点)の女性が専門コンサル職として活躍しています。
2022年11月には、職種・役割に応じた新たなリーダー像を定義し、これまでに計14名の専門コンサル職マネージャーを任命いたしました(2022年11月:8名、2023年6月:6名)。その昇格者の中には、育児中の時短勤務者も含まれており、働き方の区別なく仕事の質でキャリアアップできる環境を実現しています。
トップコンサルタントのパートナーとなるべく、今後もより多くの専門コンサル職のメンバーが、やりがいのある仕事と家庭の両立ができるよう、その取組を推進していきます。
(3)指標及び目標
上述「2.人的資本経営への取組」に記載した方針に関する指標及び実績は以下のとおりとなっております。定量的な目標設定につきましては、引き続き重要な経営課題であると認識し、早期に対応できるよう取り組んでまいります。
指標 | 目標 | 2022年度実績 |
---|---|---|
労働者に占める女性労働者の割合 | - | 40.9% |
管理職に占める女性労働者の割合 | 2025年度に20.0% | 10.4% |
育児休業取得後の復職率 | - | 100% |
男性労働者の育児休業等と育児目的休暇の取得割合 | - | 76.9% |
労働者の男女の賃金差異 | - | 50.8% |
平均勤続年数 | - | 6.3年 |
※上記の具体的な実績及び目標については、当社単体の数値を記載しております。各国の文化的背景や状況等を踏まえて、当社子会社ごとに人的資本関係の指標及びその目標を検討しております。引き続き必要な情報収集・分析を進め、当社グループ全体として人的資本経営の重要課題に取り組んでまいります。
3.TCFDへの取組
気候変動問題への対処は、当社だけではなく、社会全体としてサステナブルな社会の実現に向けて取り組むべき重要課題であると認識しており、カーボンニュートラルへの取組として当社グループ全体(海外の支店・子会社を除く)の温室効果ガス排出量を算出し、その結果を開示しております。
当社は、コンサルティング事業を主軸としていることから、その事業の特性上、現在のところ、気候変動問題が当社事業に重大な影響を及ぼすことは想定していないため、TCFDの枠組みに基づく開示は行っておりません。一方、気候変動問題に関して、継続的にリスクの把握・評価・管理に努めております。具体的には、経営企画室を中心とした「気候変動PT」において、各部門・子会社と連携しながら情報収集・調査を実施し、「グループリスク管理・コンプライアンス委員会」に適宜報告、連携を図っています。同委員会で、重要なリスクとして特定・評価された場合は、速やかに取締役会に報告され、意思決定及びモニタリングを受ける体制となっております。
また、当社顧客の持続的成長の実現のため、気候変動問題をはじめとする様々な課題解決に向けたコンサルティングビジネスは当社の収益機会であると捉えております。気候変動にかかるリスク及び収益機会が当社の事業活動や収益等に与える影響について、引き続き必要なデータの収集等を進めてまいります。
指標及び目標
当社グループ全体(海外の支店・子会社を除く)の温室効果ガス排出量(SCOPE1・2 及び SCOPE3)は以下のとおりです。現時点において、環境に与える負荷は限定的であると認識していることから削減目標は定めておりませんが、引き続き情報収集・分析を行い、必要に応じて目標設定や削減施策等の検討を進めてまいります。
温室効果ガス排出量
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